クリスマスツリーと巨樹巨木信仰 [巨樹・巨木]
いよいよ明日はクリスマスイブ。この時期になると、毎年のことながら街中にはクリスマスのデコレーションが溢れている。ブログでも、クリスマスツリーネタが多い。私も負けずに、というわけではないが、クリスマスツリーについて一言。
我が家の周囲でも、電飾された家の壁面をよく見かける。近所同士で競って、名所となっているところもあるらしい。節電の観点からはあまり感心できないが。
今からふた昔も前になるが、12月に米国東部に滞在したことがある。ニューヨークのロックフェラーセンター前広場の巨大なツリーも印象深いが、郊外の家々の玄関ドアーに飾られたら素朴なクリスマスリースが懐かしい。
ところで、クリスマスツリーはキリスト教以前の原始信仰に由来するといわれている。このブログでも、何回か記事で触れてきた。「巨木文化と巨石文化 -巨樹信仰の深淵」 「諏訪の御柱祭と巨樹信仰」
ヨーロッパの高緯度地方では、冬の時期には日照時間が極端に短くなるというか、ほとんど太陽が出なくなる。そこで、ケルト民族などは古代から太陽信仰に根ざして、冬至の時期に祭りごとをしていた。もともと森の民は、オーク(カシ)などの巨木信仰を持っていたが、冬でも緑で葉の落ちない(常緑)モミの木は特に神聖な木として、悪霊除けなどにも用いたという。
キリスト教普及期には、このような土着信仰の行事なども取り入れて拡大を図ったようだ。昨日(12月22日)の朝日新聞(be面)では、聖路加国際病院理事長の日野原重明さんがマルティン・ルターが教会にモミのクリスマスツリーを飾り出したという話を紹介していた。ちなみに、日野原さんは、正真正銘のクリスチャンだ。
先週滞在していたインドネシアは、国民の9割がイスラム教徒という。そのインドネシアでも、首都ジャカルタの巨大ショッピングモールには巨大なツリーやサンタなどが飾り付けられている。もともとインドネシアでは、イスラム教といっても西アジア諸国のような強い戒律ではなく、土着信仰も混在して息づいている。さすがに地方の食堂にはビールはないが、伝統的なドブロク的なものはあるところにはあるし、都会のマーケットでは地元産ビールのビンタン・ビールが山積みになっている。
日本でも、別にキリスト教徒でもないのにクリスマスのイベントやツリーがあるし、仏教も神道も混在している(少なくとも、廃仏毀釈・神仏分離をしなければならないほどかつては混在していた)のだから、固いことは言わないことにしよう。
宗教に関係なく、クリスマスツリーやサンタからのプレゼント、そしてケーキは、いつまでも子どもたちの思い出に残るだろう。それでよいのだ!!
(写真右上) 電飾のクリスマスツリー(高松市内アーケード街)
(写真左上) イルミネーションで飾られた街路(東京・丸の内)
(写真右下) オークの巨木(ドイツ・ヴィルム島)
(写真左下) インドネシアでのクリスマス装飾(ジャカルタ市内のショッピングモール)
(関連ブログ記事)
「巨木文化と巨石文化 -巨樹信仰の深淵」
「諏訪の御柱祭と巨樹信仰」
「縄文の巨樹に思いを馳せて -第25回巨木フォーラムと三内丸山遺跡」
「バルト海の小島でワークショップ」
我が家の周囲でも、電飾された家の壁面をよく見かける。近所同士で競って、名所となっているところもあるらしい。節電の観点からはあまり感心できないが。
今からふた昔も前になるが、12月に米国東部に滞在したことがある。ニューヨークのロックフェラーセンター前広場の巨大なツリーも印象深いが、郊外の家々の玄関ドアーに飾られたら素朴なクリスマスリースが懐かしい。
ところで、クリスマスツリーはキリスト教以前の原始信仰に由来するといわれている。このブログでも、何回か記事で触れてきた。「巨木文化と巨石文化 -巨樹信仰の深淵」 「諏訪の御柱祭と巨樹信仰」
ヨーロッパの高緯度地方では、冬の時期には日照時間が極端に短くなるというか、ほとんど太陽が出なくなる。そこで、ケルト民族などは古代から太陽信仰に根ざして、冬至の時期に祭りごとをしていた。もともと森の民は、オーク(カシ)などの巨木信仰を持っていたが、冬でも緑で葉の落ちない(常緑)モミの木は特に神聖な木として、悪霊除けなどにも用いたという。
キリスト教普及期には、このような土着信仰の行事なども取り入れて拡大を図ったようだ。昨日(12月22日)の朝日新聞(be面)では、聖路加国際病院理事長の日野原重明さんがマルティン・ルターが教会にモミのクリスマスツリーを飾り出したという話を紹介していた。ちなみに、日野原さんは、正真正銘のクリスチャンだ。
先週滞在していたインドネシアは、国民の9割がイスラム教徒という。そのインドネシアでも、首都ジャカルタの巨大ショッピングモールには巨大なツリーやサンタなどが飾り付けられている。もともとインドネシアでは、イスラム教といっても西アジア諸国のような強い戒律ではなく、土着信仰も混在して息づいている。さすがに地方の食堂にはビールはないが、伝統的なドブロク的なものはあるところにはあるし、都会のマーケットでは地元産ビールのビンタン・ビールが山積みになっている。
日本でも、別にキリスト教徒でもないのにクリスマスのイベントやツリーがあるし、仏教も神道も混在している(少なくとも、廃仏毀釈・神仏分離をしなければならないほどかつては混在していた)のだから、固いことは言わないことにしよう。
宗教に関係なく、クリスマスツリーやサンタからのプレゼント、そしてケーキは、いつまでも子どもたちの思い出に残るだろう。それでよいのだ!!
(写真右上) 電飾のクリスマスツリー(高松市内アーケード街)
(写真左上) イルミネーションで飾られた街路(東京・丸の内)
(写真右下) オークの巨木(ドイツ・ヴィルム島)
(写真左下) インドネシアでのクリスマス装飾(ジャカルタ市内のショッピングモール)
(関連ブログ記事)
「巨木文化と巨石文化 -巨樹信仰の深淵」
「諏訪の御柱祭と巨樹信仰」
「縄文の巨樹に思いを馳せて -第25回巨木フォーラムと三内丸山遺跡」
「バルト海の小島でワークショップ」
こんにちは^^
最近日野原先生を新聞などで見かけることが少なくなりました。
お元気なのでしょうね~ 確かもう100歳超えていらっしゃる?
ツリーとクリスマス、すごく当たり前のこととして見ていましたが
ちょっと不思議な気がしました^^ ま、ツリーに限らず、クリスマスカラーだって何故?と思えば分からないことだらけなんですわ^^
by mimimomo (2012-12-23 14:51)
そうですね。不思議がいっぱい。
一神教のキリスト教とはいえ、多神教の要素もずいぶん混在しているようです。そういえば、復活祭も長かった暗闇に終わりを告げる太陽信仰が由来とか。クリスマスと対のようですね。
日野原先生は、101歳でまだかくしゃくとされています。あやかりたい!
by staka (2012-12-23 16:53)
とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。
by 履歴書の見本 (2012-12-27 18:54)
履歴書の見本さん、ありがとうございます。
いつでも遊びに来てください。待ってま~す!!
by staka (2012-12-27 19:40)
今年はお世話になりました。
来年もよろしくお願いします。
良い新年をお迎えください。
by Loby (2012-12-29 21:26)
Lobyさん、皆さん
良いお年をお迎えください。
by staka (2012-12-30 16:54)
最近のお付き合いですが
今年はお世話になりました。
来年もよろしくお願いいたします。
良いお年をお迎え下さい☆彡
by (。・_・。)2k (2012-12-31 09:44)
(。・ ・。)2kさん(これでよかったですか?笑)
こちらこそありがとうございました。
良いお年をお迎えください。
by staka (2012-12-31 10:58)
こんにちは^^
ご訪問ありがとうございました♪
いよいよ大晦日ですね~
来年もまたよろしくお願いいたします♪
どうぞ佳いお年をお迎えくださいませ。
by mimimomo (2012-12-31 12:10)
mimimomoさん
こちらこそ、ご訪問いただきありがとうございます。
いつも素敵な写真、来年も楽しみにしていま~す。
良いお年をお迎えくださいネ
by staka (2012-12-31 14:10)
本年、最後のご挨拶に伺いました~(笑)
今年一年ありがとうございました♪
まだまだ厳しい寒さも続きますが、お体ご自愛頂き、良い年をお迎えください♪
来年も宜しくお願い致します(^_^)v
by 砂漠のラクダ (2012-12-31 16:15)
砂漠のラクダさん、ご挨拶ありがとうございます。
来年は、砂漠のラクダのように、ゆっくり・のんびりできるとよいのですが(笑)
良いお年をお迎えください。
by staka (2012-12-31 16:58)
来年も宜しくお願いします。よいお正月をお過ごしください。
by JUNKO (2012-12-31 20:32)
JUNKOさん
近所の初詣から戻りました。
本年もよろしくお願いします。
by staka (2013-01-01 02:20)