京都 賑わいの内と外 [ちょっとこだわる:民俗・文化・紀行・時事など]
京都に5月下旬と6月中旬に続けて訪れる機会があった。
日本が世界遺産条約(1972年)を批准したのが条約成立から20年後の1992年。その翌年1993年に、姫路城(本ブログ記事「新装開店?! 美しすぎる『姫路城』」参照)と古都奈良が文化遺産に、屋久島と白神山地が自然遺産に登録された。
京都はその翌年1994年に「古都京都の文化財」として世界文化遺産に登録された。やはり、都が置かれた年代でも、奈良にはかなわない?
京都市内(正確には、宇治市(平等院)と大津市(延暦寺)を含む)の17の社寺と城(二条城)が世界遺産の構成資産として登録され、それらを含む3万ヘクタール弱の区域が、緩衝地帯および歴史的環境調整区域になっている。
ちなみに、構成資産(いわゆる世界遺産登録)は、上賀茂神社、下鴨神社、東寺、清水寺、延暦寺、醍醐寺、仁和寺、平等院、宇治上神社、高山寺、西芳寺(苔寺)、天龍寺、金閣寺、銀閣寺、龍安寺、西本願寺、二条城だ(いずれも、通称名)。
世界遺産に登録されている清水寺や金閣寺などは、修学旅行生も含めた団体観光客も多く、最近では特に外国人観光客が多い。
そういえば、東京都内の中学と高校を卒業した私も、修学旅行では二度とも京都に来たことを思い出した。
今回(5月下旬)の京都訪問でも、清水寺の舞台は多くの観光客で賑わっていた。
清水寺までの参道も人でごった返していて、自由に進めないほどだった。
世界遺産には登録されていないが、外国人にバカ受けなのが伏見稲荷大社だ。全国に3万あるというお稲荷さんの総本社だという。
なかでも外国人観光客を魅了するのは、奥社などのある稲荷山までの数千本におよぶ朱塗りの鳥居の列だ。
このおかげで、旅行口コミサイトのネット投票では、「外国人に人気の日本の観光スポット」として2014年度の第1位になったそうだ。
しかし、観光客で賑わう場所は、むしろ敬遠したくなるのも人情だ。へそ曲がりの私だから?
清水寺でも、本堂舞台(清水の舞台)はひどい混雑で、音羽の滝には長蛇の列だが、少し離れた三重塔まで行くと、人はぐっと少なくなる。
さらに、清水寺から山道続きで徒歩15分ほどの距離にある清閑寺まで行くと、訪れる人はほとんどいない。
かつて境内にあった茶室の郭公亭では、西郷隆盛と清水寺成就院住持の月照が王政復古の謀議をしたというから、日本の歴史を動かした寺院と言っても良いかもしれない。
この6月(先週)、高校時代からの友人の京大名誉教授に案内されて訪れたのは、やはり人出の少ない東福寺と泉涌寺だ。どちらも、世界遺産ではない。
京都五山の一つ東福寺は、創建750年の歴史を有し、壮大な伽藍で知られている。
東福寺から泉涌寺までの徒歩の途中には、尺八で有名な明暗寺が。
そういえば、昔見た時代劇映画の虚無僧は、「明暗」と書かれた箱(偈箱(げばこ)というらしい)を首からぶら下げていたっけ。
皇室と深いかかわりのある泉涌寺も、すり鉢状の底部に位置する仏殿がひっそりと出迎えてくれた。
観光客で賑わう京都、ひっそりと佇む京都。
いずれも京都の姿である。
人気の高さと真の価値が一致しているかどうかの判断は難しいところだ。
まァ、人それぞれの好みもあるでしょうけどネ。人間の評価も同様?!
【本ブログ内関連記事】
「新装開店?! 美しすぎる『姫路城』」
日本が世界遺産条約(1972年)を批准したのが条約成立から20年後の1992年。その翌年1993年に、姫路城(本ブログ記事「新装開店?! 美しすぎる『姫路城』」参照)と古都奈良が文化遺産に、屋久島と白神山地が自然遺産に登録された。
京都はその翌年1994年に「古都京都の文化財」として世界文化遺産に登録された。やはり、都が置かれた年代でも、奈良にはかなわない?
京都市内(正確には、宇治市(平等院)と大津市(延暦寺)を含む)の17の社寺と城(二条城)が世界遺産の構成資産として登録され、それらを含む3万ヘクタール弱の区域が、緩衝地帯および歴史的環境調整区域になっている。
ちなみに、構成資産(いわゆる世界遺産登録)は、上賀茂神社、下鴨神社、東寺、清水寺、延暦寺、醍醐寺、仁和寺、平等院、宇治上神社、高山寺、西芳寺(苔寺)、天龍寺、金閣寺、銀閣寺、龍安寺、西本願寺、二条城だ(いずれも、通称名)。
世界遺産に登録されている清水寺や金閣寺などは、修学旅行生も含めた団体観光客も多く、最近では特に外国人観光客が多い。
そういえば、東京都内の中学と高校を卒業した私も、修学旅行では二度とも京都に来たことを思い出した。
今回(5月下旬)の京都訪問でも、清水寺の舞台は多くの観光客で賑わっていた。
清水寺までの参道も人でごった返していて、自由に進めないほどだった。
世界遺産には登録されていないが、外国人にバカ受けなのが伏見稲荷大社だ。全国に3万あるというお稲荷さんの総本社だという。
なかでも外国人観光客を魅了するのは、奥社などのある稲荷山までの数千本におよぶ朱塗りの鳥居の列だ。
このおかげで、旅行口コミサイトのネット投票では、「外国人に人気の日本の観光スポット」として2014年度の第1位になったそうだ。
しかし、観光客で賑わう場所は、むしろ敬遠したくなるのも人情だ。へそ曲がりの私だから?
清水寺でも、本堂舞台(清水の舞台)はひどい混雑で、音羽の滝には長蛇の列だが、少し離れた三重塔まで行くと、人はぐっと少なくなる。
さらに、清水寺から山道続きで徒歩15分ほどの距離にある清閑寺まで行くと、訪れる人はほとんどいない。
かつて境内にあった茶室の郭公亭では、西郷隆盛と清水寺成就院住持の月照が王政復古の謀議をしたというから、日本の歴史を動かした寺院と言っても良いかもしれない。
郭公亭跡を示す碑
この6月(先週)、高校時代からの友人の京大名誉教授に案内されて訪れたのは、やはり人出の少ない東福寺と泉涌寺だ。どちらも、世界遺産ではない。
京都五山の一つ東福寺は、創建750年の歴史を有し、壮大な伽藍で知られている。
東福寺から泉涌寺までの徒歩の途中には、尺八で有名な明暗寺が。
そういえば、昔見た時代劇映画の虚無僧は、「明暗」と書かれた箱(偈箱(げばこ)というらしい)を首からぶら下げていたっけ。
皇室と深いかかわりのある泉涌寺も、すり鉢状の底部に位置する仏殿がひっそりと出迎えてくれた。
皇室の菩提所ともなっている月輪陵(つきのわみささぎ)には、多くの天皇などが祀られている。
観光客で賑わう京都、ひっそりと佇む京都。
いずれも京都の姿である。
人気の高さと真の価値が一致しているかどうかの判断は難しいところだ。
まァ、人それぞれの好みもあるでしょうけどネ。人間の評価も同様?!
【本ブログ内関連記事】
「新装開店?! 美しすぎる『姫路城』」
京都は日本人にとって心のふるさとと言った感があります。単なる観光地だけでなく心の拠り所を感じる場所ではないでしょうか。何度でも訪れたいところです。
by JUNKO (2015-06-28 17:05)
こんにちは^^
別に世界遺産でないくても良いですから、静かに歴史に思いを馳せるような所が良いですね。
京都をあまり知らないからか、人が沢山!と言う印象でなかなか行けないでいます。
by mimimomo (2015-06-28 17:56)
JUNKOさん
私も京都には何度も行ってますが、歴史に登場するような有名な場所が普通に身近にある、というのはすごいですね。
by staka (2015-06-28 18:57)
mimimomoさん
街中を歩いていると、思いがけずホッとするような光景がたくさんあります。
お寺の縁側で静かに庭を眺めるのもいいですね。
私も、人が多いのはどうも・・・
by staka (2015-06-28 19:01)
清水寺も伏見稲荷大社も、すごい人人人 !!
定番は押さえておきたいけど
これじゃあ・・行きたくても行きたくないデス
人のほどんどいない京都、シーズンオフの京都のほうに
魅かれます、上級者向けって感じですけど^^
by はなだ雲 (2015-06-29 01:50)
はなだ雲さん
自分も修学旅行や団体旅行に参加しておきながら勝手ですが、やはり京都は静かな方が良いですね〜
by staka (2015-06-29 07:18)
清水寺までの参道も人でごった返していて」
わー!ここは相変わらず混雑していますね
by soujirou-3 (2015-07-01 14:16)
soujirou-3さん
清水寺はいつ行っても人出が多いですね。世界遺産効果の前からですけど。
by staka (2015-07-02 09:20)