SSブログ

碧い宝石 ヒスイカズラ [日記・雑感]

サラワクの国立公園は一休み。
今日はヒスイカズラの話題。

小田原フラワーガーデンでヒスイカズラが満開との情報で、昨日見に行ってみた。

s-DSC00726.jpg


ヒスイカズラの前に、入口道路の満開の桜並木と花吹雪にまずは感激。

s-DSC00725.jpg


駐車場のアスファルトも桜吹雪でピンク色。

s-DSC00762.jpg


まずはトロピカルドーム(温室)へ。
熱帯の花といえばこれ。
ブーゲンビリアの大きな塊が、滝のように垂れ下がっていた。

s-DSC00749.jpg


いよいよお目当てのヒスイカズラ。

s-DSC00731.jpg


ヒスイカズラはマメ科のツル性植物で、フィリピンが原産とか。
日本のフジのような花房(花序)が50cm~1mくらいになる。
ここでは、レンガ(?)造りの休憩舎のような建造物の屋根部分から垂れ下がっている。

s-DSC00733.jpg


その名のとおりヒスイ(翡翠)色で美しい。

s-DSC00747.jpg


水鉢に落ちた花びらを浮かべてあったが、いかにもトロピカルな風情だ。

s-DSC00735.jpg


ヒスイカズラを見ていたら、ボゴール植物園(インドネシア)のヒスイカズラを思い出した(↓ボゴール植物園にて)。
ヒスイカズラを知ったのはこの時が最初で、目にした時にはその美しさに感激した。

s-CIMG0695.jpg


JICA「インドネシア生物多様性プロジェクト」(インドネシア生物多様性保全プロジェクト1参照)のリーダーとして赴任した1995年当時、しばらくの間ボゴール植物園の中のゲストハウスに宿泊していた(執務室も植物園内だった)。

そのすぐ近く(正門にも近い)にヒスイカズラはあったが、日本のように花棚を作ることはなく、ツルが巻き付いた大木から垂れ下がっているだけだった。

s-CIMG0694_2.jpg


そこでは、ヒスイカズラとともにソーセージツリー(ソーセージの木)という何とも奇妙な形の実がぶら下がる植物も一緒だった。

その名のとおり、実の形はフランクフルトソーセージに似たノーゼンカズラ科のツル性植物だ。

s-CIMG0698_3.jpg


写真↓の左がヒスイカズラ(ちょっと見にくいかもしれない)、右がソーセージツリー。

s-CIMG0698_2.jpg


フラワーパークの温室内には、このほか、バナナ、スターフルーツ、マンゴー、パパイヤなど熱帯の果樹も多い。

ヒスイカズラのように赤い花序が垂れ下がるツンベルギア・マイソレンシスというインドなどに生育する花もあった。

s-DSC00736.jpg


アリストロキア・グランディフロラというツル性の花も。
なんでも、不気味な植物NO.1とか。
確かに、色も形もあまり見かけない花だ。

s-DSC00744.jpg


開花(満開)はたった一日だけで、花の中にある袋に入ったハエなどを出さないような仕掛けがある。

しかし、前回ブログ記事バコ国立公園(ボルネオ島サラワク)のウツボカズラのような食虫植物(虫を溶かして栄養分とする)ではなく、受粉しやすいようにハエの体に花粉をたくさん付けるためのもので、雄しべが成熟して花粉がハエの体に付着すると、ハエは無罪放免となるらしい。


熱帯の植物と日本の桜吹雪を堪能した後は、小田原城近くの老舗うなぎ屋で食事。

s-DSC00763.jpg



懐かしいインドネシアの想い出とともに、新たな発見や想い出がいっぱいの充実した一日だった。


【本ブログ内関連記事リンク】

アジサイとシーボルト  そしてプラントハンターと植物園

インドネシア生物多様性保全プロジェクト1

巨樹との再会に思う

インドネシアの生物多様性と開発援助 -『生物多様性と保護地域の国際関係 対立から共生へ』出版3

インドネシアで最古の国立公園、周辺は別荘も多い避暑地 -国立公園 人と自然(番外編4)グデ・パンゴランゴ山国立公園(インドネシア)

テングザルと食虫植物の天国(2) ― 国立公園 人と自然(海外編11)バコ国立公園(マレーシア)


【著作紹介 好評販売中】 

生物多様性カバー (表).JPG高橋進著『生物多様性と保護地域の国際関係 対立から共生へ』(明石書店)

上記ブログ記事のインドネシア生物多様性プロジェクトやボゴール植物園、生物資源伝播と熱帯林破壊など、本ブログ記事に関連する内容も多数掲載。
豊富な写真は、すべて筆者の撮影。おかげさまで第2刷。

目次、概要などは、アマゾン、紀伊国屋、丸善その他書店のWEBなどの本書案内をご参照ください。











nice!(68)  コメント(8)  トラックバック(0) 
共通テーマ:学問

nice! 68

コメント 8

mimimomo

おはようございます^^
ヒスイカズラは千葉市の花の美術館にもあって、数度見に行ったことがありますが、自生しているものにはまだ出会ったことがありません。ボルネオあたりにもあったのかしら。時期が悪かったかな。見てみたいです^^
by mimimomo (2016-04-10 06:16) 

staka

mimimomoさん
ジャングルの中で突然ヒスイカズラに出会ったら、感激するでしょうね。
植物園では感激も今一ですね。
by staka (2016-04-10 10:19) 

yakko

お早うございます。
ヒスイカズラ、アリストロキア・グランディフロラ、牧野植物園の温室で見ました。後の花は確かに不気味でした。
by yakko (2016-04-10 10:38) 

staka

yakkoさん
私はヒスイカズラ以外は、今回が初めてでした。
変わった花だと思いましたが、結構ほかの植物園でも栽培しているのですね。
by staka (2016-04-10 10:52) 

はなだ雲

ヒスイカズラ
はじめて知って、はじめて見ました!
うわ~ほんとうに翡翠色、すごいッ
咲いたと聞いて
小田原まで行く価値ありますね!
ソーセージツリーもオモシロイ♪
by はなだ雲 (2016-04-11 06:09) 

staka

はなだ雲さん
ヒスイカズラは小田原フラワーパークの名物らしいです。
皆さん、これを目当てに訪問しているようですね。
ヒスイカズラは日本でも、結構あちこちの植物園で栽培しているようですが、ソーセージツリーはあまり聞いたことありませんね。
ちょっと、形も不気味ですしね(笑)
by staka (2016-04-11 18:35) 

miyoko

ヒスイカズラの翡翠色美しいですね~^^
by miyoko (2016-04-11 21:02) 

staka

miyokoさん
写真よりも、ぜひ本物をご覧ください。
翡翠(ヒスイ)と名付けられただけあって、素敵な色ですよ~
by staka (2016-04-11 23:01) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0