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ル・コルビュジエの世界 ― 祝 世界遺産登録 国立西洋美術館 [日記・雑感]

去る7月17日、イスタンブール(トルコ)で開催されていた「世界遺産委員会」で「ル・コルビュジェの建築作品」が世界遺産に登録されることが決まった。
トルコ軍クーデター未遂事件のあおりを受け、当初の予定より1日遅れての決定だ。

世界遺産登録が決まった作品群は世界7か国の17作品で、近代建築運動に大きな影響を与えた(顕著な貢献)のがその理由だ。

世界に散らばる建築物を一つの世界遺産としたのは初めて。
この中には、上野の国立西洋美術館(東京都台東区)が含まれている。

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日本で16件目の文化遺産で、自然遺産を含めると20件目の世界遺産となる。
このところ日本では、毎年世界遺産が登録されている。

登録決定の報を受けて、地元では東京都で初となる世界遺産の祝賀ムードが大いに高まっているという。
決定翌日には、国立美術館前は開館時間前から長蛇の列だったそうだ。

ル・コルビュジエの建築作品は、身近に見られるコンクリート打ちっぱなしなどの鉄筋コンクリート建築の先駆的な役割を担ったもので、外壁がなく柱で支えるピロティ形式や屋上庭園など、現在では当たり前の合理的・機能的なデザインを提唱したとされている。

まだ登録決定前だったけれど、6月の「カラヴァッジョ展」の際に撮影してきた。

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西洋美術館の外観にも、ピロティやスロープなどのデザインが盛り込まれている。

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外観だけではない。内部にも折れ曲がった長いスロープや太い円柱、光を取り入れる天窓などがある。

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通常の美術館であれば展示面を広くとるべき壁面の前に、やはり円柱がある。

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専門家に言わせれば、部屋の中に突き出た柱を無粋といってはいけないらしい。

窓も、それまでの中世建築の小窓とは異なり、全面ガラスで大きく開放的だ。

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私は建築の専門家ではないから詳細は分からないが、やはり普通の展示空間とは違う、そこが良いのだろう??

そして、前記のように現代では当たり前の建築様式を先駆けた点が、高く評価されたということだろう。

さらに建築模型は、その複雑な構造と無限に展示空間を拡大(増設)できる設計を示している。

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私は世界遺産は世界遺産でも、どちらかといえば自然遺産が専門だ。

それでも、国立西洋美術館が世界文化遺産の仲間入りをしてくれたおかげで、期せずして私の世界遺産歴訪数がまた一つ増えた。


帰りには、ブログでどなたかが紹介していた上野アメ横近くの肉屋さんのメンチカツ定食を食した。

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ブログ記事のおかげで、美術展と世界遺産訪問だけではなく、食の楽しみ・思い出も加えることができた。

どなたか忘れましたが、ありがとうございます。感謝、感謝!!


【本ブログ内関連記事リンク】

祝 富士山世界文化遺産登録 -世界遺産をおさらいする

世界遺産富岡製糸場 ― 殖産興業と工女 「花燃ゆ」の時代

ほか、文化遺産、自然遺産のブログ記事多数





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コメント 2

mimimomo

こんにちは^^
上野の中では西洋美術館は結構行っているかしら。
カラバッジョ展にも行きましたよ。でも建物の中の撮影まではしなかったです(__;
by mimimomo (2016-07-27 15:54) 

staka

mimimomoさん
私は国立博物館にはよく行きますが、西洋美術館はたまにですね(先日も、国立博物館のギリシャ展に行ってきました)。
展覧会では写真撮影禁止が多いので、めったに内部の写真は撮ることできませんが、常設展部分は撮影OKだったので・・・
by staka (2016-07-28 11:35) 

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