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古代アンデス文明 [ちょっとこだわる:民俗・文化・紀行・時事など]

先月(2018年2月)、東京上野の国立科学博物館で開催されていた「古代アンデス文明展」に行ってきた。

南米の文明というと「インカ文明」が有名だが、展覧会はインカを最終にそれ以前のシカン、モチェ、ナスカなどの文明のそれぞれの土器をはじめ、ミイラも含めた幅広い展示物が集められている。

これらの発掘などには、長年にわたる日本人学者などの貢献が大きいという。

下の写真は、展示品のごくごく一部

モチェ文化の鐙型注口土器
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ティワナク文化のネコ科動物などをかたどった土製香炉
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シカン文化の壺など
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黄金の装飾品などが少ないのは、スペインの征服者(コンキスタドール)に奪われて、溶かされてヨーロッパに持ち去られたためという。


モチェ文化の儀式用ケープ
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シカン文化の金の胸飾り
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インカ帝国の皇帝アタワルパはフランシスコ・ピサロに捕らえられたが、その釈放条件として部屋を満たす黄金を要求された。
その黄金を帝国中から集めたものの、約束は反故にされて殺されてしまい、インカ帝国は滅びた。

ラテンアメリカからヨーロッパに持ち込まれたものは、黄金だけではない。

このブログでたびたび記事にしているとおり、トマト、ジャガイモ、ピーマン、インゲンマメ、落花生、アボガド・・・数え上げたらきりのない農産物やタバコなどの嗜好品が、コロンブスとその後の大航海時代以降に原産地のラテンアメリカからヨーロッパに渡り、今や私たちも日常的に接しているものとなっている。

関心のある方は、下記の本ブログ記事もご笑覧ください。

【本ブログ内関連記事】

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mimimomo

おはようございます^^
ペルーに行ったときこう言うものも見ましたよ。
昔のヨーロッパのアメリカ大陸への侵略は酷いものがありましたね~
良いこともあって我らもその恩恵を受けているわけでしょうけれど^^
by mimimomo (2018-03-04 06:20) 

staka

mimimomoさん
コメントありがとうございます。
かつての高度の文化が失われて残念です。
by staka (2018-03-04 07:57) 

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