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小笠原 世界遺産に登録!! [保護地域 -国立公園・世界遺産]

 小笠原諸島は、昨日(日本時間2011年6月24日午後11時頃)パリのユネスコ本部で開催されていた世界遺産会議で世界遺産(自然遺産)への登録が決定した。地元をはじめ、大震災で沈み気味だった全国民にとって、久しぶりに明るい話題だ。

 s-南硫黄島0468.jpg東洋のガラパゴスともいわれる貴重な生態系だけでなく、歴史文化的にも魅力のある島々だ(ブログ「国立公園 人と自然(2) 小笠原国立公園 -世界遺産候補になった東洋のガラパゴス、 ペリーやジョン万次郎も訪れた島々」参照)。ユネスコから委嘱を受けた国際自然保護連合(IUCN)の調査団が昨年7月に現地調査を実施し、その結果から先月(5月)には世界遺産として適当である旨の報告をユネスコに提出していた。

 だから、誰もが世界遺産登録は信じて疑わなかったが、世界遺産会議での正式決定までは気が気ではない。その決定が、会議スケジュールの遅延によって先延ばしになっていた。地元をはじめ、関係者は逸る心を抑えるのに苦労しただろう。これでやっと喜ぶことができる。心からお祝いを申し上げたい。

 s-南島P6290758.jpgしかし、喜びに水を差すわけではないが、これからさらなる苦労も待ち受けることだろう。 観光客の増加、外来種の新たな侵入、生活の変化・・・多くの関係者はそのことを自覚している。観光に浮足立つと、ついつい欲が出てしまうのが人の常だ。その結果、引き合いに出される本家のガラパゴスのように”危機遺産”になってしまっては、元も子もない(ブログ「世界遺産登録 -観光への期待と懸念」)。

 現在の“のんびり”とした小笠原を残してほしいと願うのは、所詮外部の人間の無責任な言動かもしれない。お祝いムードの今、これ以上の繰り言はやめにしよう。 

 そして、小笠原に続いて、大震災の地元、岩手県の平泉も開催中の世界遺産会議で世界文化遺産に登録決定され、被災地の復興に元気を与えてくれることを切に願う。

 (写真上) 全島立ち入り禁止の原始の島 南硫黄島
 (写真下) 小笠原の景勝地のひとつ 南島

 (関連ブログ記事)
 「世界遺産登録 -観光への期待と懸念
 「国立公園 人と自然(2) 小笠原国立公園 -世界遺産候補になった東洋のガラパゴス、ペリーやジョン万次郎も訪れた島々
 その他、「国立公園 人と自然」の各記事を参照ください。
 


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