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ドリアンの変わった食べ方2題 [ちょっとこだわる:民俗・文化・紀行・時事など]

しばしば研究調査でインドネシアに滞在する。
そこでドリアンの変わった食べ方を2つほど仕入れた。
15年ほど前には3年間滞在し、最近もほぼ毎年訪れているインドネシアだが、訪問するたびに新しい発見がある。

ドリアンは、「果物の王様」といわれる。
独特の美味さは食べた人でないとわからない(まあ、なんでもそうだろうけど)。
しかしその美味さも、当たり外れが大きい。

15年前に滞在した時にも、さっそくチャレンジしてみた。
しかしその味は、とても果物の王様からはほど遠いものだった。
時には味もなにもなく、時には渋いばかり。
「果物王様」のネーミングの意味が全く分からなかったほどだ。

それと、あの匂いには閉口する。
乗り物やホテルには持ち込み禁止になるほどの強烈な匂いだ。
地元のパサール(市場)に行けば、生ごみの腐敗臭にドリアンの強烈な匂いが混ざり、何とも言えない、初めての人にはとても耐えられない匂いが、あたり一面に漂っている。

その後何度かチャレンジして、やっとその美味しさに到達した。
それからは病み付きになり、インドネシア訪問のたびに買い求めている。
生クリーム系が好きな私からすれば、やはり一番的確な例えは、ネットリ、トロリとしたチーズケーキ、というところだ。

それほどのドリアンとの付き合いだが、調査で初めての食べ方(?)を2種体験した。s-ドリアンコーヒー00314.jpg

スマトラのランプンはドリアンの本場として名高いが、調査に行った際に教わったのは、コーヒーにドリアンの実を入れて、溶かして(ほぐして)飲むものだ。
確かにコーヒーがマイルドになる。しかし、私に言わせれば、ドリアンはドリアンとして食べたほうがよい。

もう一つの食べ方は、実は普通に食べるが、残った大型の種を茹でて、中の果肉を食べるものだ。
こちらは、何となくヌルッとしたサトイモの食感で、なかなかいけると思う。
これなら、ドリアンが2倍美味しく食べられるというものだ。

東南アジアを訪問してドリアンを食べる機会があったら、ぜひ試してみてはいかがだろう。
ただし、スーパーなどで売られている果肉(食べる部分)が多く、種がしなびたような改良ドリアン(?)ではこの食べ方はできない。
やはり、地元の道端で売られているような奴のほうがよい。

もっとも、まずはドリアンそのものを食べることにチャレンジして、その味と匂いを克服してからだけれどもね。
今年度は、新たにマングローブと地域社会との調査も始まる。当分の間インドネシアに出かけることができるので、また変わった食べ方を仕入れてこよう。

 (写真) コーヒードリアン (スマトラ島ランプン州メトロ市の食堂にて;ただし、メニューにはありませんよ)

 (本記事は、「人と自然 ぱあと2」にも掲載のものです。)


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