続 コーヒーあれこれ [ちょっとこだわる:民俗・文化・紀行・時事など]
マレーシアのサラワク州での国立公園調査から帰国しました。
サラワク州滞在中は、国立公園の現場に出ていたり、ネット電波状況が芳しくなくてダウンロードに時間がかかり、皆様のブログに訪問できませんでした。
サラワク州では、中華料理風の食事が中心だった(サラワク州クチンは猫の町!?)。
コーヒーは飲んだものの、スーパーマーケットなどで売っているのはインスタントコーヒー、それも「3in1」というコーヒーとミルクと砂糖が一袋に入ったものばかり。
スーパーの売り場棚には、何種類もの大きな袋が大量に並んでいたが、コーヒー豆やコーヒーを挽いた粉コーヒーは売ってなかった。
私がよく調査に行くインドネシアとは、だいぶ違う。
ということで、前のブログ記事「コーヒーあれこれ」の続編。
どうやら、サラワク州でのコーヒー生産量は少ないらしい。コショウは名産だが。
やっと土産物店で見つけたのが、これ(↓写真)。
100%ボルネオ・コーヒーのラベル。
その下には、原料のコーヒー豆の種類がリベリカ種との表示。
耳慣れないコーヒーの種類なので、早速調べてみた。
リベリカ種は、アラビカ種、ロブスタ種(カネフォーラ種)とともにコーヒーの3原種だそうだ。
リベリカ種は西アフリカのリベリアが原産で、低地でも栽培可能だが、サビ病などに弱く、成熟も遅く、味も劣るなどのため生産量は少なく、流通コーヒーの1~5%程度という。
その味は、苦みが強くて美味しくないという評価と力強いコクがあるという評価と正反対だ。
そのため、自家用や研究用などにわずかに流通しているに過ぎないらしい。
サラワクコーヒー(ボルネオコーヒー)は、その希少さもあり「幻のコーヒー」などとも呼ばれるようだ。
しかし、まだ味わっていないので、私自身は評価できない。
幻のコーヒーといえば、ルワック・コーヒー(Kopi Luwak)も有名だ。
パッケージ(↓写真中央)に描かれているジャコウネコの仲間が食べた糞(写真左)の中に残ったコーヒー豆を洗い出したのが、このルワック・コーヒーだ。
値段は普通のコーヒーの10倍以上。味は多少はまろやかな感じはする。
しかし、前のブログ記事(最高の人生の楽しみ? ルワック・コーヒー)でも書いたとおり、映画『最高の人生の見つけ方』で、ジャック・ニコルソン演じる金持ちの実業家が病室にまで持ち込むほどの気に入り方は、私にはどうも理解できない。
美味しいコーヒーといえば、ドリアン・コーヒーもある。
これは、コーヒーの品種ではなく、インドネシアで調査中に教えてもらった飲み方だ。
コーヒーの中に、ドリアンの実を入れて、溶かして(ほぐして)飲む。
これも、前のブログ記事(ドリアンの変わった食べ方 グルメな話題2題)でも書いたとおり、スマトラのロブスタ種コーヒーの苦さがマイルドな味にはなるが、ドリアンはドリアンとして食べたほうが良いようにも思う。
これらスマトラ島でのロブスタ種コーヒー生産のために、国立公園の原生林が違法伐採されている現場を見てしまうと、コーヒーの味はよけいにほろ苦くなる(コーヒーを飲みながら 熱帯林とコーヒーを考える 、 そのおいしいコーヒーはどこから? -スマトラ島の国立公園調査)。
最近では、熱帯生物多様性の保全や地域社会の生活安定などの観点から製品をチェックして認証ラベルを交付する運動もずいぶんと広まってきた。
「フェアトレード」や「レインフォレスト・アライアンス」などの認証マークを日本でも見かけるようになってきた。
写真(↓)の東海道新幹線の中で飲んだコーヒーにも、緑色のカエルの認証マークが。
コスタリカのコーヒーにも。
まあ、あまり難しいことは考えずに、ベトナムやアルバニアのように、のんびりとコーヒーでも飲みたいものですね。
【本ブログ内関連記事リンク】
最高の人生の楽しみ? ルワック・コーヒー
ドリアンの変わった食べ方 グルメな話題2題
コーヒーを飲みながら 熱帯林とコーヒーを考える
そのおいしいコーヒーはどこから? -スマトラ島の国立公園調査
コーヒーあれこれ
のんびりベトナムコーヒーとオートバイ
アルバニアのんびりカフェ
のんびり時間 のんびり空間 -瀬戸内直島 美術館
自然と癒し -日本人は自然の中でのんびりと過ごせるか
【著作紹介 好評販売中】
上記ブログ記事のコーヒーなどの生物資源伝播や熱帯林破壊など、本ブログ記事に関連する内容も多数掲載。
豊富な写真は、すべて筆者の撮影。おかげさまで第2刷。
高橋進著 『生物多様性と保護地域の国際関係 対立から共生へ』 明石書店
目次、概要などは、アマゾン、紀伊国屋、丸善その他書店のWEBなどの本書案内をご参照ください。
サラワク州滞在中は、国立公園の現場に出ていたり、ネット電波状況が芳しくなくてダウンロードに時間がかかり、皆様のブログに訪問できませんでした。
サラワク州では、中華料理風の食事が中心だった(サラワク州クチンは猫の町!?)。
コーヒーは飲んだものの、スーパーマーケットなどで売っているのはインスタントコーヒー、それも「3in1」というコーヒーとミルクと砂糖が一袋に入ったものばかり。
スーパーの売り場棚には、何種類もの大きな袋が大量に並んでいたが、コーヒー豆やコーヒーを挽いた粉コーヒーは売ってなかった。
私がよく調査に行くインドネシアとは、だいぶ違う。
ということで、前のブログ記事「コーヒーあれこれ」の続編。
どうやら、サラワク州でのコーヒー生産量は少ないらしい。コショウは名産だが。
やっと土産物店で見つけたのが、これ(↓写真)。
100%ボルネオ・コーヒーのラベル。
その下には、原料のコーヒー豆の種類がリベリカ種との表示。
耳慣れないコーヒーの種類なので、早速調べてみた。
リベリカ種は、アラビカ種、ロブスタ種(カネフォーラ種)とともにコーヒーの3原種だそうだ。
これ(↑)はインドネシア産のロブスタ種コーヒー豆
リベリカ種は西アフリカのリベリアが原産で、低地でも栽培可能だが、サビ病などに弱く、成熟も遅く、味も劣るなどのため生産量は少なく、流通コーヒーの1~5%程度という。
その味は、苦みが強くて美味しくないという評価と力強いコクがあるという評価と正反対だ。
そのため、自家用や研究用などにわずかに流通しているに過ぎないらしい。
サラワクコーヒー(ボルネオコーヒー)は、その希少さもあり「幻のコーヒー」などとも呼ばれるようだ。
しかし、まだ味わっていないので、私自身は評価できない。
幻のコーヒーといえば、ルワック・コーヒー(Kopi Luwak)も有名だ。
パッケージ(↓写真中央)に描かれているジャコウネコの仲間が食べた糞(写真左)の中に残ったコーヒー豆を洗い出したのが、このルワック・コーヒーだ。
ルワック・コーヒー生産地(ボルネオ島南ブキット・バリサン国立公園隣接集落にて)
値段は普通のコーヒーの10倍以上。味は多少はまろやかな感じはする。
ルワック・コーヒーの様々なパッケージ
しかし、前のブログ記事(最高の人生の楽しみ? ルワック・コーヒー)でも書いたとおり、映画『最高の人生の見つけ方』で、ジャック・ニコルソン演じる金持ちの実業家が病室にまで持ち込むほどの気に入り方は、私にはどうも理解できない。
美味しいコーヒーといえば、ドリアン・コーヒーもある。
これは、コーヒーの品種ではなく、インドネシアで調査中に教えてもらった飲み方だ。
コーヒーの中に、ドリアンの実を入れて、溶かして(ほぐして)飲む。
これも、前のブログ記事(ドリアンの変わった食べ方 グルメな話題2題)でも書いたとおり、スマトラのロブスタ種コーヒーの苦さがマイルドな味にはなるが、ドリアンはドリアンとして食べたほうが良いようにも思う。
これらスマトラ島でのロブスタ種コーヒー生産のために、国立公園の原生林が違法伐採されている現場を見てしまうと、コーヒーの味はよけいにほろ苦くなる(コーヒーを飲みながら 熱帯林とコーヒーを考える 、 そのおいしいコーヒーはどこから? -スマトラ島の国立公園調査)。
原生林の違法伐採跡地でのロブスタ種コーヒー栽培
(スマトラ島・南ブキット・バリサン国立公園にて)
最近では、熱帯生物多様性の保全や地域社会の生活安定などの観点から製品をチェックして認証ラベルを交付する運動もずいぶんと広まってきた。
「フェアトレード」や「レインフォレスト・アライアンス」などの認証マークを日本でも見かけるようになってきた。
左がフェアトレード、右がレインフォレスト・アライアンス
写真(↓)の東海道新幹線の中で飲んだコーヒーにも、緑色のカエルの認証マークが。
コスタリカのコーヒーにも。
まあ、あまり難しいことは考えずに、ベトナムやアルバニアのように、のんびりとコーヒーでも飲みたいものですね。
アルバニアのオープンカフェ(首都ティラナにて)
朝からコーヒーを飲みながら路上でゲームを楽しむお年寄りたち(ティラナにて)
朝から住民が集まる道端のカフェ(首都ハノイにて)
↑写真 前回「コーヒーあれこれ」と同じだったので差し替えました
↑写真 前回「コーヒーあれこれ」と同じだったので差し替えました
【本ブログ内関連記事リンク】
最高の人生の楽しみ? ルワック・コーヒー
ドリアンの変わった食べ方 グルメな話題2題
コーヒーを飲みながら 熱帯林とコーヒーを考える
そのおいしいコーヒーはどこから? -スマトラ島の国立公園調査
コーヒーあれこれ
のんびりベトナムコーヒーとオートバイ
アルバニアのんびりカフェ
のんびり時間 のんびり空間 -瀬戸内直島 美術館
自然と癒し -日本人は自然の中でのんびりと過ごせるか
【著作紹介 好評販売中】
上記ブログ記事のコーヒーなどの生物資源伝播や熱帯林破壊など、本ブログ記事に関連する内容も多数掲載。
豊富な写真は、すべて筆者の撮影。おかげさまで第2刷。
高橋進著 『生物多様性と保護地域の国際関係 対立から共生へ』 明石書店
目次、概要などは、アマゾン、紀伊国屋、丸善その他書店のWEBなどの本書案内をご参照ください。
ルワック・コーヒー、バリ島で飲みました。
案内してくれたドライバーさんは、豆を買ってほしかったのだと思うのですが・・・。
奮発して1杯だけ飲みました。
日本円で1000円しなかったと思いますが、バリの物価を考えたら相当高価なコーヒーということになりますね。
ジャコウネコも居て、中華鍋のようなもので豆を炒っていました。
by 森田惠子 (2016-03-14 20:58)
コーヒーにドリアンは驚きました。
爺はドリアン食べたらバスの中でも臭がられちゃいました。
by 旅爺さん (2016-03-15 10:02)
こんなマークがあったなんて今の今まで気づきませんでした。これから気をつけて見てみます。
by mimimomo (2016-03-15 10:35)
森田惠子さん
バリ島でルワック・コーヒーを体験済みですか。
奮発したご賞味の結果は、いかがでしたか?
インドではサル、オウム、マングースなどのコーヒーもあるそうですよ。
私は未体験ですが。
by staka (2016-03-15 14:44)
旅爺さん
ドリアンは、乗り物、ホテル、空港など、人の集まるところはその臭い故に持ち込み禁止ですね。
味はおいしくて、私は好きですが。
しかし、食べた後のゲップも我慢しなくてはね(笑)
by staka (2016-03-15 14:46)
mimimomoさん
そうですね。いろいろなマークがあるようですね。
プラスチック包装容器のリサイクルマークはよく目にしますが。
同じような製品なら、環境や社会に負荷の少ないものを選びたいものですね。
by staka (2016-03-15 14:50)